中国語の比較表現は豊富にあって、それぞれ細かいニュアンスの違いがあります。本記事では日中ハーフの筆者が中国人の妻の監修の下で基礎編と応用編の二段階に分けて、わかりやすく解説していきます。
【中国語の比較表現「比」の使い方】基礎編
肯定文の比較表現
例文1:她比我聪明。(彼女は私より賢い)
最も基本的な文型です。
例文2:我比你胖五公斤。(私はあなたより5㎏太っている)
後ろに数量詞を加えることで、更に具体的な比較を表せます。
例文3:我跟他比起来,我比较高。(彼と比べると、私の身長が比較的高い)
「比起来」は「比べると」という意味を表す文型です。後件には「比较」が入ります。
例文4:比起他来,我比较瘦。(彼と比べると、私が比較的痩せている)
「跟~比起来」と「比起~来」は互いに置き換えることができます。
否定文の比較表現
例文1:我没有你这么帅。(私はあなたほどイケメンではない)
一般的な否定文の比較表現です。「比」が消えて、代わりに「没有」を使います。「这么」や「那么」はなくても良いですが、会話では言うことが多いです。
例文2:我不比他矮。(私は彼ほどチビではない)
あまり使わない文型ですが、一応存在します。
基本的には例文1の文型を使えるようになれば大丈夫です。
【中国語の比較表現「比」の使い方】応用編
・「更」を使った高い程度の強調
・「还」を使った高い程度の強調
・「多了」「得到」を使った差の強調
・「一点」を使った小さい程度の強調
「更」を使った高い程度の強調
例文:寿司比拉面更好吃。(寿司はラーメンより、もっと美味しい)
A(寿司)よりB(拉面)がもっと程度が高いことを表します。前提として、B(拉面)もそれなりに程度が高いことを示しています。細かい日本語で言うと「ラーメンもまあまあ美味しいけど、寿司の方がもっと美味しい」というニュアンスになります。
「还」を使った高い程度の強調
例文:寿司比拉面还好吃。(寿司はラーメンより、もっと美味しい)
「还」を使うと、前提として、B(拉面)の程度が非常に高いことを示しています。細かい日本語で言うと「ラーメンもめちゃめちゃ美味しいけど、寿司の方がもっと美味しい」というニュアンスになります。
「多了」「得到」を使った差の強調
例文1:鸡肉比牛肉便宜多了。(鶏肉は牛肉よりもずっと安い)
例文2:这道题比那道题容易得多。(この問題はあの問題よりずっと簡単)
「多了」と「得到」はお互いに置き換えることができます。程度の差がかなりあることを表します。
「一点」を使った小さい程度の強調
例文:这件衣服比那件大一点。(この服はあの服よりちょっと大きい)
少しの差を表す時に「一点」を使います。ほんの少しの差の場合は「一点点」を使うこともできます。
ちなみに、「衣服」を二回言うとくどいため、「那件」の方は「衣服」が省略されています。
最後に
比較表現も一筋縄ではいかないので、ゆっくりと焦らず、まずは基礎編を理解してから応用編を学ぶのをオススメします。特に応用編の「更」と「还」の違い注意しましょう。この記事が皆さんの中国語の理解に少しでも役に立ったら幸いです!
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